Wednesday, December 2, 2009

12月3日 久保田

「地方都市のコンパクト化が生活者行動パターンに与える影響:
選択肢間の類似性を考慮した集計型離散選択モデルを用いた分析」
山根 公八・張 峻屹・藤原 章正
(社)日本都市計画学会 都市計画論文集 No.42-3 2007年10月
http://pkawap20.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/~urbanplan/all/pdf/2007-42-3-100-595.pdf

概要
本研究では、地方都市を取り上げ、コンパクトシティの形成が交通行動パターンに与える影響を適切に評価できる実用的なモデリング手法の構築と、それを用いた政策のシミュレーション分析を試みている。分析にあたっては、行動パターンのパターン間の類似性や選択肢間の認知性の違いを考慮した集計方離散選択モデルを用い実施している。
結果としては、
①行動パターンを目的変数とし、個人属性変数、都市構造変数を説明変数として構築した集計型離散選択モデル(r-NLモデル)と一般的なNLモデルを宍道湖中海都市圏のデータで構築し比較した結果、r-NLモデルはNLモデルと比較して遜色ない精度や現況再現性を確保できることが明らかとなった。
②政策分析として、都心居住を推進したケース(コンパクト化)を数ケース設定し、シミュレーションした結果、都心居住を行えば複雑な行動パターンは増加し、利用交通手段では、徒歩・二輪・公共交通機関利用が増加するなど妥当な推計結果となり、今回推計したモデルに問題が無いことが明らかとなった。

感想
シミュレーションにおいて、都市のコンパクト化によって生活者の行動パターンが予想通りに変化しているところがおもしろいと思った。ある程度道筋を立て研究を進めていくことが必要だと感じた。シミュレーション分析の方法などしっかりと勉強していきたい。

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